世界初「全国生け花の日」制定=林大使と相原下議の働きかけ=今後大規模イベントも予定

ルーラ大統領が裁可した法律

 ブラジル日本外交樹立130周年の今年、ルーラ大統領によりこの1月10日、「全国生け花の日」(Dia Nacional da Ikebana)が9月23日に制定された。同10日に官報に掲載され、即日発効した。これは17年に渡る長い働きかけの結果、世界で初めて制定されたもの。ブラジル生け花協会の外塚クリスチーナ会長は「日本の伝統文化である生け花が、ブラジルで非常に愛され、重要視されていることの証」と強調した。

 大統領府官房の法務特別事務局は2025年1月10日法律第15.098号(LEI Nº 15.098)で「全国生け花の日」を制定した。そこには、ルーラ大統領名で「共和国大統領 私はここに、国民議会が以下の法律を制定し、これを承認したことを通告する:
第1条「全国いけばなの日」は、毎年9月23日に制定する。
第2条 この法律は、公布の日から施行する」と同10日付官報に記載されている。
 この制定に関する働きかけの経緯を尋ねたところ、外塚会長は「これは17年にわたる長い歴史があります。もともとは、当時の連邦下議ロドリゴ・マイア氏が「いけばな山月の日」(世界救世教の流派)として提案したことから始まりました」とのこと。

生け花作品の一例

 加えて「正式な承認を得る際に、「山月」という名称を外した方が、すべての流派を包括できると判断されました。以来、この協会はその過程を見守ってきました。そして、最終的な決定は2024年に林禎二(ていじ)駐ブラジル日本大使と相原ペドロ連邦下議によって進められ、最終承認を目指しました」という。
 制定の意義を問うと、外塚会長は「ブラジルは日本国外で初めて『生け花の日』を制定した国となりました。これは、日本の伝統文化である生け花が、ブラジルで非常に愛され、重要視されていることの証です」と強調し、「現在、サンパウロの公共の場で大規模なイベントを開催することを検討しています。また、おそらく国内のさまざまな都市でも同様のイベントが行われる予定です」との展望を述べた。

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