夫の愛人の店に復讐で放火=刑務所内で不倫関係?

事件の瞬間をとらえた防犯カメラ映像の一部(11日付G1サイトの記事の一部)
事件の瞬間をとらえた防犯カメラ映像の一部(11日付G1サイトの記事の一部)

 リオ州北部カンポス・ドス・ゴイタカゼス市のショッピングモールで4日、テナントの一角で放火事件が発生した。逃走を続けていたダイアナ・ゴメス容疑者(33歳)は、10日に隣州エスピリトサント州の母親宅で潜伏していたところを逮捕された。警察によると、容疑者は被害に遭った衣料品店の経営者ケジア・モンテイロさんが、自分の夫の愛人だと疑い、復讐のために火を放ったと自白したという。11日付G1など(1)(2)(3)(4)が報じた。
 事件当日、ショッピングモールに現れたダイアナ容疑者は、店舗の中をじっと見つめていたとされ、ケジアさんはその視線に気づき、恐怖を感じて一時店を離れたという。
 その後も、容疑者が店の周辺をうろついていたため、ケジアさんが尾行を始めたが、すぐに容疑者に気づかれ、銃を突きつけられたため、慌てて逃げ出した。 その直後、容疑者はバッグからガソリンの入ったボトルを取り出し、店舗に入り商品にかけて火を放ったとされている。店内にいた3人のうち、1組のカップルが負傷し、さらにモールのトイレにいた78歳の男性が大量の煙を吸い込んで重傷を負い、入院した。被害を受けた店舗は全焼し、他の10店舗にも被害が及んだ。
 警察によると、事件時、店内にいた被害者らが「火をつけないで。私たちが店を出るまで少し待って」と懇願したにもかかわらず、容疑者は冷徹に「待つわけないだろう」と答えて火を放ったという。
 ケジアさんの弁護士によると、ダイアナ容疑者とケジアさんは2024年1月に、露天市場で口論になったことがあり、それ以来ケジアさんはSNS上で「店舗に火をつける」や「どこにいても追い詰める」といった脅迫メッセージを容疑者から受けており、警察に被害届を提出していたという。
 捜査によれば、2人はそれぞれ麻薬取引の罪で収監中の夫がおり、容疑者はケジアさんが刑務所で面会中に自分の夫と不倫関係にあったと主張しているが、ケジアさんはそれを否定している。ブラジルの刑務所では、収監者と面会者が性的関係を持つことが許されている。
 ダイアナ容疑者は、リオ州警察とエスピリトサント州警察による共同作戦で逮捕され、抵抗しなかったという。容疑者は巻き込まれた無関係な人々に謝罪の意を示す一方で、犯行については「一切後悔していない!」と断言した。
 容疑者は故意による放火と4件の殺人未遂で起訴される見込みで、警察の取り調べ後、刑務所に送られる予定。

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