【17日の市況】ボベスパは0.26%上昇して128,549.92ポイント、昨年12月11日以来の高水準に=ドルは0.29%上昇して5.712レアル

 アメリカが祝日で休場する中、ブラジル市場は好調な動きを見せた。サンパウロ証券取引所の主要指数であるイボベスパは、一時1%近く上昇し、129,000ポイントを超えた後、最終的に0.26%上昇して取引を終了した。これは昨年12月11日以来の高水準で、その時の終値は129,593.31ポイントだった。今日の上昇により、イボベスパは128,549.92ポイントとなり、前日比331.33ポイントの上昇となった。
  先週金曜日(14日)、ドルは1.22%下落し、5.6974レアルで取引を終えた。これは2024年11月7日以来の最安値だった。しかし、今週初めの月曜日(17日)は、米国市場が祝日で休場となり流動性が低下する中、ドルは狭い範囲で推移した。そして再び5.70レアルを上回り、0.29%上昇の5.712レアルで取引を終えた。2025年に入ってから、ドルは対レアルで7.54%の下落を記録している。
 一方、将来の金利(DI)は全体的に低下した。
 投資専門家であり、分析会社「Top Gain」のパートナーであるレオナルド・サンタナ氏によると、イボベスパの上昇は金曜日の強い上昇と同じ要因によるものであるという。「主にルーラ政権の支持率が24%に低下したことが要因です。市場は、2026年の大統領選でルーラ政権が再選されない可能性、または『セントロン』(中道政治勢力)が政権を握る可能性を織り込んでいる」と述べた。さらに、「サンパウロ州知事のタルシジオ・デ・フレイタス氏が2026年の大統領選に出馬する意向を示したことも、市場を活気づける要因となった」と付け加えた。

12月のGDP予測

 しかし、市場心理だけではなく、経済的な要因もある。ブラジル中央銀行が発表したGDPの先行指標であるIBC-Brは、12月に市場予想を上回る下落を記録し、景気減速と金融引き締め政策の影響を示唆している。
 それにもかかわらず、エコノミストたちはブラジル中央銀行に慎重な姿勢を求めている。なぜなら、減速が見られるものの、2024年のGDPは消費と産業の後押しを受け、過去最高の水準に達しているためだ(FGVのデータによる)。それでも、一部の銀行は、2025年にブラジル経済がスタグフレーション(景気停滞とインフレの同時進行)に陥る可能性を警告している。

ヴァーレが下落、ペトロブラスが上昇

 米国市場の指針がない中で、個別株は総じて好調だったが、一部の銘柄は下落した。ヴァーレ(VALE3)は、鉄鉱石価格の下落を背景に0.54%下落した。食肉関連株も低調で、JBS(JBSS3)は米国子会社の不振を受けて2.77%下落し、この日の最大の下落銘柄となった。ただし、同業のミネルバ(BEEF3)は3.10%の上昇となった。
 一方、石油大手ペトロブラス(PETR4)は0.61%上昇した。この日はルーラ大統領が同社のイベントに出席し、「アクセルを踏む」という発言をしたことが市場に好意的に受け止められた。銀行株も堅調で、特にブラジル銀行(BBAS3)は1.43%上昇した。
 小売セクターは、この日の最大の勝者だった。IBC-Brの結果を受けて金利先物が低下したことで、小売業にとって追い風となった。特にマガジン・ルイザ(MGLU3)は7.86%の急騰を記録した。また、金利の低下は航空株にもプラスに作用し、アズール(AZUL4)は2.60%上昇した。
 明日(18日)は米国市場が再開し、取引量の増加が予想される。イボベスパはさらに高値を更新し続けるのか?

 

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