Ibovespa(IBOV)は、米連邦準備制度(FRB)の議事録を受けて市場のムードが悪化し、続落した。しかし、米国の株式市場が上昇したのとは対照的な動きとなった。今週水曜日(19日)、ブラジルの主要株価指数であるIbovespaは0.95%下落し、127,308.80ポイントで取引を終えた。
米国の動向と影響
火曜日の夜、ドナルド・トランプ米大統領は、自動車に「約25%」の関税を課す意向を示し、半導体や医薬品などにも同様の輸入関税を適用する可能性を示唆した。先週金曜日、トランプ氏はすでに自動車への関税を4月2日から適用すると発表していた。
この貿易戦争の激化の可能性は、米国のインフレ要因として捉えられ、金利上昇の可能性を高めるものと見なされ、ドルを押し上げる要因となった。
また、米連邦準備制度(FRB)は、トランプ氏の関税政策の影響に懸念を示した。水曜日に公開されたFOMC(連邦公開市場委員会)の議事録では、米国の政策金利が4.25%~4.50%の水準で据え置かれたことが確認された。
Ibovespaの上昇銘柄と下落銘柄
Ibovespaの中で、最も上昇した銘柄はCPFL(CPFE3)で+1.72%。次いで、ウジミナス(USIM5)が+0.50%、エンブラエル(EMBR3)が+0.66%の上昇となった。
一方、金利の影響を受けやすい銘柄は大きく下落。CVC(CVCB3)は-9.31%、LWSA(LWSA3)は-8.18%、Pão de Açúcar(PCAR3)は-7.17%と大幅な下落を記録した。
米国市場の動向
ニューヨーク市場の主要株価指数の終値は以下の通り。
- ダウ・ジョーンズ:+0.16%(44,627.59ポイント)
- S&P 500:+0.24%(6,144.15ポイント)
- ナスダック:+0.07%(20,056.25ポイント)
ドルの下落傾向
年初からドル(USDBRL)は下落傾向にあり、1月から2月にかけて12日連続で安値を記録。6レアルから5.80レアル近くまで下落した。月曜日(17日)の取引では、ドルは5.7125レアルで終了し、2025年の累計で7.57%の下落となっている。
この大幅な下落の背景には、2024年末に市場が過剰反応したことがあると考えられる。トランプ氏の再選が確実視される中、米国の財政政策の不確実性や、ブラジル国内の財政枠組み(arcabouço fiscal)の順守への懸念が、ドルを6レアル超に押し上げていた。しかし、現在市場はその過剰な評価を修正しつつある。
B3の取引時間短縮
ブラジル証券取引所(B3、B3SA3)は火曜日(18日)、3月から取引時間を短縮すると発表した。これは、米国と欧州の夏時間終了に伴うもので、株式、デリバティブ、先物契約の取引時間が変更される。
3月10日からは、証券市場と店頭取引市場の取引時間が短縮され、3月31日からはミニドル先物(FRW)やドイツDAX(DAX)、ユーロ・ストックス50(ESX)の先物取引のスケジュールも変更される。
この変更は、2024年11月に実施された取引時間延長を元に戻すものであり、国際市場との整合性を保ち、裁定取引(アービトラージ)や資産の取引フローを円滑にすることを目的としている。