最上階から落下する犬を救う!=とっさの救出劇が話題に

犬を救出する瞬間(21日付のG1サイトの記事の一部)
犬を救出する瞬間(21日付のG1サイトの記事の一部)

 サンパウロ州グアルーリョス市アグア・シャタ地区で、マンションの最上階から落下しそうになっていた小型犬を、下の階に住む住人が段ボール箱で間一髪のところで受け止めた。その一幕が収められた動画がSNSで拡散され、大きな話題を呼んでいる。救助されたヨークシャー・テリアのアリシーニャは無傷で無事だったと、21日付のG1(1)が報じた。
 この出来事は20日の午後に発生した。犬を救助したクラリッセ・ヤスミン・サライヴァ・ダ・シルヴァさんは、犬の危険な状況を見て本能的にすぐに行動したのだという。「非常に大きなプレッシャーを感じました。その時はただ犬を助けたい一心で、救助が成功したときは感謝の気持ちと共に『義務を果たした』と安堵しました」と語った。
 その瞬間を捉えた映像には犬が力尽きて落下し、下の階に住む住民が段ボール箱に見事キャッチ、見ていた住民が歓声を上げるシーンが映し出されている。
 クラリッセさんはその日の午後3時頃に、突然近所の人々が叫び声を上げて助けを求めているのを聞いたという。「みんなが私に『お姉さん、お姉さん!』と呼びかけてきて、何事かと思って窓から上を見上げたら、上階の窓枠に必死にしがみつく犬が見えました。それですぐに上の階に駆け上がり、何度もドアをノックしましたが、応答がありませんでした。すぐに自宅に戻って毛布を取り、下におりて管理人に託しました。万が一犬が落ちた場合に備えて、下にクッションを作ってもらうためでした」と振り返った。
 自宅内で子供たちの服が入った段ボール箱を見つけ、それを窓の外に置くことを思いついた。「もし犬が落ち、箱がその重さに耐えきれなくとも、せめて落下の衝撃を和らげることができるだろうと思ったんです」と語った。
 近隣住民らは、犬が保護ネットをよじ登って、上にある穴から外に出たことが原因で、ネットと窓の間に挟まってしまったと考えている。当時、飼い主は仕事に出かけて不在だった。
 クラリッセさんは「皆が飼い主に電話をかけて知らせたのですが、彼女は渋滞に巻き込まれていてすぐには戻れなかったのです。彼女が帰宅したときはひどく震えていて、私に感謝の言葉をたくさん言ってくれました」と語った。
 クラリッセさんの勇気と迅速な行動のおかげで悲劇を回避し、アリシーニャは元気な姿で飼い主に引き渡された。

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