
サンパウロ市のサンパウロ総領事公邸で20日午後0時30分から2時30分、「令和6年度天皇誕生日祝賀レセプション」が行われた。会場は約400人の招待客で立すいの余地もないほどのにぎわい。清水享在サンパウロ日本国総領事は「天皇陛下のお誕生日を心からお祝い申し上げたいと思います」とあいさつ。その後は、日本食と日本酒を楽しみながらゆっくりと歓談した。
レセプションは定刻通り開始。歌手の片岡イザドラさんが「ブラジル国歌」、続いて「君が代」を満面笑みを浮かべながら独唱した。

挨拶に立った清水総領事は「天皇陛下におかれましては、2月23日に65歳の誕生日を迎えられます。2019年のご即位から今年で6年になり、日々国家と国民のために尽くされるほか、諸外国との国際親善にも積極的に関わられておられます。ここに、皆様と共に天皇陛下のお誕生日を心からお祝い申し上げたいと思います」と日本語で祝辞を述べた。
清水総領事は続けてポルトガル語で「2024年は日伯外交史上、画期的な年であったことを挙げさせていただきます。去年は日本国総理大臣が2人も来伯しました。最初に岸田文雄内閣総理大臣、次いで石破茂内閣総理大臣を迎えました。2人の歓迎会を通して日伯両国はグローバルなパートナーシップ、協力関係を築くことができました」と述べた。
また、「2025年は『日伯修好通商航海条約』を締結して130周年を迎えます。1年を通していろいろなイベントが行われ、交流事業など多くの分野で官民が協力し合う機会を拡大します」と新年度の事業を紹介。「こうした状況の中で、日本政府はルーラ大統領が3月に日本を訪問すると発表。この訪日は日伯相互交流のために顕著な貢献をするものと信じます」と述べた。

続けて「4月から日本は『2025年大阪関西万博』を6カ月間主催します。ブラジルの企業、オーソリティー・関係者を含む多くの方々の来場が期待されています」と万博開催を紹介。「今日は、JETRO(日本貿易振興機構)、JNTO(日本政府観光局)の協力で、日本の商業・観光の宣伝が行われています」とプロジェクターで映し出された動画を示した。

最後に「私がサンパウロに着任して1年少しになります。その間、サンパウロ総領事館管轄内の各都市を回る機会がありました。そのすべての都市で日本移民の日系社会・ブラジル社会のために貢献した功績が認められました。日伯友好のきずなの基礎となる功績が一世紀以上にわたって言い伝えられていることに、私は何度も感動し、感謝したかしれません」と日系社会の歴史に言及。「終わりにブラジルのオーソリティー、日系社会の皆様、移住者の皆様、総領事館を支援してくださった友人の皆様に感謝するとともに、2025年が日伯両国の国民にとって意義のある『日伯友好交流130周年』となりますように祈念いたします。皆様の上に繫栄とご健勝ご多幸を祈念して私のあいさつに代えさせていただきます」と語った。
その後、サンパウロ州政府・機関関係局のジルベルト・カサビ局長があいさつした。同局長は2008年にサンパウロ市長として『日本移民100周年』記念事業を支援した。