JHSP=BUAISOU 藍染ワークショップ=徳島県の藍農家・藍染作家集団

楮覚郎氏(©Kyoko Nishimoto/BUAISOU)

 ジャパン・ハウス サンパウロ(JHSP)は、日伯友好交流130年記念したイベント『BUAISOU 藍染ワークショップ』を27日から3月10日まで開催中だ。場所は同セミナールームとSESC 24de Maio 6階。
 「BUAISOU」(ぶあいそう)とは、徳島県の藍農家・藍染作家集団。この職人らは伝統を守り続けるという強い意志のもと、藍の栽培をはじめ、製作から染色(藍染)までを一貫して行う。世界各地でワークショップを開催するほか、著名なブランドとのコラボレーション商品の製作など、幅広く活動している。
 今回のワークショップでは、合成物質を使用しない「染液」の発酵プロセスを体験するワークショップ(藍建)と、すでに発酵が完了した染液を使って実際に染色を体験するワークショップ(藍染)を実施する。天然素材のみを使用した藍染めを体験するとともに、使用済みの染液も土に戻せる循環型の染色を学ぶことで、SDGsが掲げる環境保全の取り組みについて考えるきっかけづくりを目指す。
 「藍建仕込みワークショップ」講師はBUAISOUプロデューサーの西本京子氏。蒅と呼ばれるタデ藍の葉を乾燥させ、発酵・熟成させてたい肥上にしたものと灰汁を使用し、染液となる藍建を作る工程を体験できる。
 「藍染工程ワークショップ」の講師はBUAISOU創設者の楮覚郎(かじ かくお)氏。出来上がった藍建を用いて、実際に藍染を行うワークショップで、本イベントのために作成したオリジナルデザイン(型)を使って染めていく。
 トークイベントの講師は楮氏で、ワークショップの内容に沿って藍染についてさらに詳しく語っていく。楮氏はBUAISOU代表で染師・藍師。青森県出身。東京造形大学のテキスタイルデザイン専攻でテキスタイルデザインを学び、在学中に天然染料としての草木染めに出会う。
 卒業後、藍に触れるために徳島県の地域おこし協力隊に参加。藍の栽培から染料である蒅作り、染色までの基本技術を学び、その後独学で制作の幅を広げていく。2012年頃からメンバーらと共に地域おこし協力隊の傍ら、BUAISOUとして活動を展開。2015年には、徳島とニューヨークで同時に会社を立ち上げ、現在に至る。BUAISOU作品の作画は、楮氏がすべて手がけている。
 一般向けのワークショップ日程は次の通り。「藍建仕込みワークショップ」は3月8日10~13時、14~17時、18~21時(15人、SESC 24 de Maio)。同9日10~13時、14~17時(同)。参加30分前から配布される整理券が必要。

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