『楽書倶楽部』第76号=読みどころ満載のコラム46編

『楽書倶楽部』第76号表紙

 日毎叢書企画出版(前園博子代表)の『楽書倶楽部』第76号が15日に発行された。読みどころ満載のコラム46篇などが掲載された充実の140頁だ。読みどころの一部をここに紹介する。
 「幸せな老後生活のための筋活運動」(毛利律子)では、老後の充実した生活の質を守るためには、健康寿命を延ばすことが重要で、そのためには「筋肉を落とさないように生活の中で工夫を」と提唱する。《掃除、食事も人任せ。階段上りは辛いからエレベーター、買い物も自動車で》(14頁)という生活をすると糖尿病予備軍一直線と警鐘を鳴らす。
 その上で、筋肉には瞬発力を支えるタイプと、持続力を支えるタイプの2種類があるので、ジムに通って瞬発力を支える筋力、歩いたり日常生活で積極的に体を動かすことで持続力を支える筋力を鍛えるよう心がけることを提唱している。
 「昔の旅の話」(吉田洋子)では現在92歳の著者が46歳の頃なので46年前、友人らとヨーロッパツアーに行った時の話。たまたま泊まったパリのホテルで朝食に行こうとしてエレベーターに乗ると日本人5人がすでに乗っていたので、彼女の友人が《おはようございます》と挨拶しても無視され、別の女性が日本語で「皆さん、日本からの旅行ですか。フランスも良いところですが、私たちが住んでいる南米ブラジルも良いところですからぜひ来てください」と薦めると《年配の日本人男性は「私達日本人はアメリカ、ヨーロッパに行きますが、ブラジルのような後進国には行きません」と私達3人を見下した顔》(64頁)という経験をしたとか。
 「ブラジル移民して60年」(井畑広子)では移住したキッカケとして《大阪の薬品会社の事務員として仕事をしていましたが、毎日の通勤に嫌気がさし、何人かの人にプロポーズされましたが、いろいろ考えているうちに、日本人の結婚してからの習慣を考えると、わたくしには勤まりそうもないことが多く、いろいろ考えているとき、新聞にブラジルから何年振りかで遊びに来られた方が、花嫁さんを探している記事を見つけて、さっそくお会いすることにしました。話はすぐにまとまり、昭和34年8月ブラジル丸に乗りサンパウロに来ました。初めて見るブラジル生まれの夫になる人は優しそうで、ちょっと頼りない人ですが、「ま、いーか」と結婚しました》(82頁)と思い切りのいい逸話を披露した。
 購読申し込みや作品投稿についての問い合わせは前園博子さん(電話11・3341・2113、Eメールnitimaisousho@gmail.com)まで。

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