【6日の市況】Ibovespaは0.25%上昇して123,357.55ポイント=ドルはほぼ横ばいで0.02%上昇の5.75レアルに=政府、食料価格抑制のため関税をゼロに

 少しずつではあるが、Ibovespaはまるでことわざの「鶏も一粒ずつ食べて満腹になる」ように上昇を続けている。昨日の0.20%の上昇に続き、今日はさらに0.25%上昇し、123,357.55ポイントとなり、310.70ポイントの上昇を記録した。
 商業ドルは下落しなかったが、大きく上昇することもなかった。ほぼ横ばいで、わずか0.02%の上昇で5.75レアルとなった。一方、将来の金利(DI)はやや上昇し、全体的にカーブを描いた。

トランプ関税の影響

 ドナルド・トランプ政権の関税政策が投資家の不安定な判断を引き起こしている。まさに混乱そのものだ。専門家のフェルナンド・ブレシャーニ氏は「トランプの関税政策は日によって変動し、投資家を混乱させている。すでに厳しい市場環境の中で、さらに不確実性を生んでいる」と語る。昨日、ニューヨークの主要株価指数は大きく上昇したが、本日は大きく下落した。
 世界的な市場環境は依然として不安定だ。フランスのエマニュエル・マクロン大統領がロシアを批判し、核戦力に言及すると、ウラジーミル・プーチン大統領がナポレオンの歴史を引き合いに出して反論。ロシアはEUの力を拒否し、トランプ前大統領はメキシコの大統領と会談し、自動車産業向けの関税を4月2日まで延期すると発表した。

米国経済への脅威

 投資家たちは、トランプ政権が断片的に提供する情報に困惑しており、アナリストたちは実態のあるデータを探し求めている。こうした中、フィラデルフィア連邦準備銀行のパトリック・ハーカー総裁は、米国経済は「問題ない」としながらも、「現在の状況に影響を与える可能性のあるリスクがある」と述べた。
 欧州中央銀行(ECB)は本日、金利をさらに引き下げたが、同時に不確実性の高まりを指摘した。

食品価格のインフレ

 米国市場の混乱はブラジルにも影響を及ぼしている。特に食品価格の上昇が懸念されている。ルーラ政権は、食品価格のインフレを抑えるためにさまざまな施策を模索しているが、現在の支持率の低迷も考慮しなければならない。政府は、食品価格の抑制策を近く発表するとしているが、市場の反応は冷ややかだ。

Ibovespaの動向

 B3(ブラジル証券取引所)では、XP Investimentosが外国人投資家のブラジルに対する見方が昨年10月と比べて前向きになっていることを報告した。しかし、外国人投資家はブラジル市場でのポジションを急いで増やすつもりはないとしている。Ibovespaは依然としてゆっくりとしたペースで上昇を続けている。

Valeが上昇、Petrobrasは下落

 本日最も好調だったのはVale(VALE3)で、1.10%の上昇。銀行株も上昇し、Bradesco(BBDC4)は0.84%、Itaú Unibanco(ITUB4)は0.19%の上昇となった。
 小売業は一進一退の動きだった。Lojas Renner(LREN3)は1.96%上昇したが、Assaí(ASAI3)は1.98%下落。一方、指数外ではCasas Bahia(BHIA3)が14.34%上昇し、Méliuz(CASH3)はビットコインを活用した新戦略が評価され16.36%急騰した。
 Petrobras(PETR4)は、国際原油価格がやや上昇したものの、1.04%の下落となった。

明日の注目イベント

 明日は重要な経済指標の発表が相次ぐ。ブラジルとユーロ圏の2024年第4四半期GDP、そして米国の雇用統計(Payroll)が発表される。市場は大きな変動に備えなければならない。

ドルは安定、R$ 5.75で取引終了

 前日はルーラ政権下で最大の下落(2.72%安)を記録したが、本日はほぼ横ばいで推移。ドルは0.07%上昇し、R$ 5.7598で取引を終えた。年初来では6.78%の下落となっている。
 B3市場で最も流動性の高い4月限のドル先物は0.29%上昇し、R$ 5.7865となった。

政府、食料価格抑制のため関税をゼロに

 ジェラルド・アルキミン副大統領兼産業・貿易・サービス大臣は、政府が食料価格の抑制策の一環として、一部の輸入品の関税をゼロにすることを発表した。
 現在10.8%の関税がかかっている牛肉の輸入税をゼロにするほか、コーヒー、砂糖、トウモロコシなどの輸入関税も撤廃する方針だ。アルキミン氏は、今回の発表が「第一弾」であり、さらなる対策も検討していると述べた。

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