
大サンパウロ都市圏北西部のカジャマール市で行方不明となっていた17歳の少女が、一週間後、現場から5キロ離れた森林地帯で遺体となって発見された。体中に暴力を受けた形跡があり、喉に深い傷、髪の毛は剃られた状態だった。警察は事件に関与した疑いで元交際相手を含む7人を捜査中だが、復讐や嫉妬が動機として疑われている。複数の人物が関与している可能性があると7日付G1など(1)(2)(3)が報じている。
被害者のヴィトリア・レジーナ・デ・ソウザさんは2月26日午後11時頃、仕事を終えて帰宅途中に失踪した。防犯カメラは、彼女が勤務先のショッピングモールを出た後、バス停に向かう様子を捉えていた。
ヴィトリアさんが友人に送ったボイス・メッセージでは、車に乗った2人組の男が彼女に性的な嫌がらせをしたことや、後から同じバスに乗ってきた別の少年2人に対して恐怖を感じていたことが語られている。
目撃者によると、ヴィトリアさんはポヌンドゥーヴァ地区にある停留所に一人で降り、街灯のない未舗装の道路を歩いて自宅方面へ向かい、姿を消したという。彼女の両親はすぐに警察に失踪届を提出し、目撃情報などを募るためにメディアに対しても協力を求めた。
市警備隊員(GCM)の探知犬捜索で、ヴィトリアさんの遺体が3月5日に発見された。遺体は腐敗が進んでおり、着衣がなく、頭髪は剃られ、刃物で切られるなどの拷問を受けた痕跡が見受けられた。家族はタトゥーとピアスを手がかりに遺体が彼女であることを確認。遺体は6日に市内の墓地で埋葬された。
警察当局によるとすでに14人の事情聴取が行われ、7人を捜査中だ。その中には彼女の元交際相手グスタヴォ・ヴィニシウス・モラエス氏(25歳)、彼女を追うようにバスに乗った男2人、車に乗っていて彼女に嫌がらせをしたとされる男2人、その車を貸した人物が含まれている。
警察はグスタヴォ氏に対して一時的な逮捕状を請求したが、裁判所はその請求を却下。理由は、彼が殺害に関与した証拠が不十分であったためだ。警察によれば、元交際相手の証言に矛盾があったため逮捕状を請求したという。元交際相手は5日に警察署に出頭し、捜査対象として供述を行った。彼が直接的に殺害に関与している証拠は現在のところ見つかっていないが、事件に関与している可能性は否定されておらず、彼が犯罪の実行を事前に知っていた可能性もあるとされている。
7日午後5時時点で、彼女の失踪や殺害に関与した疑いのある者はまだ逮捕されていない。だが同日付SBT報道(4)によると、警察の主な捜査線には「ダニエル」という男が犯人として浮上しているという。彼は容疑者のグスタヴォ氏と恋愛関係にあり、ヴィトリアさんに嫉妬心を抱いていたとされている。ヴィトリアさん殺害に加担した2人の共犯者の身元も特定済みで、犯行現場となった森林地帯に隠れていたとされる3人を捜索している。
警察は複数の人物が殺害に関与していたと見ており、犯罪組織との関連も調査中だ。