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日伯文化連盟(アリアンサ、吉田エドアルド理事長)が2月22日午前、リベルダーデ区で分校(第2ユニット)開校式を開催し、来賓や関係者ら約50人が出席した。場所は、サンパウロ商業協会セントロ地区の会館内(Rua da Glória, 346)で5教室あり、当面は日本語教室を中心に生け花、書道、折り紙などの日本文化講座に拡大していく予定だ。
吉田理事長は挨拶で「来年70周年を迎える節目に、発祥の地リベルダーデに戻ってくることができた。アリアンサはただの日本語学校ではない」と創立の経緯を振り返った。同校は1965年12月、有名詩人ギリェルメ・ダ・アルメイダをトップに抱き、ブラジル日本文化福祉協会6階で活動を開始して、日系5団体の中でも日本の文化・芸術の振興を担当してきた。

メトロのヴェルゲイロ駅上のビルでも数十年にわたって活発に活動を繰り広げ、最盛期には3千人の生徒数を誇った。だがパンデミックにより生徒が激減し、リベルダーデ校とヴェルゲイロ校の閉鎖を余儀なくされ、ピニェイロス本部のみになっていた。
サンパウロ商業協会の専務理事、橋本キヨシ氏も「アリアンサに場所を提供でき、我々も東洋街に本拠を置く団体として役割を果たせた。ぜひ今の勢いを続け、教室を拡大して上階も使ってほしい」と述べた。
ブラジル日本文化福祉協会の西尾ロベルト副会長は「アリアンサは厳しい時代を見事に乗り越え、見事に復活した。日本には『金継ぎ』という伝統技術があるが、まさにアリアンサは自らを金継ぎのように復活させ、日伯を繋いできた」とその活躍をたたえた。「金継ぎ」とは、割れたり欠けたりした陶磁器や漆器を漆で接着し、継ぎ目に金の粉を蒔いて飾る日本の伝統的な修理法だ。
清水享在サンパウロ総領事は、橘曙覧(たちばな あけみ、1812―1868年)の「独楽吟」(どくらくぎん)の有名な歌、「たのしみは朝おきいでて昨日まで無かりし花の咲ける見る時」を引用して、日伯外交樹立130周年という節目にアリアンサが東洋街に復活したこと、そこに至る日々の積み重ねを讃えた。

この歌は『志濃夫廼舎歌集』にある、清貧の中で家族の暖かさを描き、いずれも「たのしみは」で始まる一連の歌の一つ。「たのしみは妻子(めこ)むつまじくうちつどひ頭(かしら)ならべて物をくふ時」「たのしみはまれに魚煮て兒等(こら)皆がうましうましといひて食ふ時」などが有名。
同連盟ではさまざまな日本文化講座に加え、基礎から応用まで幅広い日本語講座(ビジネス、筆談、口語訳、旅行、礼儀作法、会話、漢字)を開講中。新来日本人向けのポ語教室も有名だ。
問い合わせや入学申し込みは携帯・WhatsApp=11・96571・7393)まで。