ブルーナが髪型変えて挑戦=グローボ夜9時枠ドラマに

相磯ブルーナ(Foto: Sergio Baia/Divulgação)
相磯ブルーナ(Foto: Sergio Baia/Divulgação)

 日系女優の相磯ブルーナ(38歳)が、再びグローボ局のテレビドラマに登場する。31日から放送予定の夜9時台放送の『ヴァレ・トゥード(何でもアリ)』にスザナ役で出演するブルーナは、役作りのためにビジュアルを一新した。この変化は、日系ステレオタイプに対する抵抗であり、ブラジルの多様性を祝う意味も込められていると1月21日付エストラなど(1)(2)が報じている。日系俳優が外見ゆえにキャスティングされにくい現状に、一石を投じるものとなっている。
 国内で最も高い視聴率を誇るグローボTV局において、夜9時台のノベーラは、数あるテレビドラマの時間帯の中でも最も注目が集まり、一番影響力のあるとされる枠だ。
 ブルーナはサンパウロ市出身の女優兼ジャーナリストで、日系の父とアフリカ系の母をもつ。2010年にスポーツ番組のリポーターとしてテレビでの活動をスタートさせ、19年には、同局のドラマ『ボン・スセッソ(大成功)』で日本人通訳の役を演じ、注目を集めた。その後も、23年に『テラ・イ・パイション(地と情熱)』、24年には『ファミリア・エ・トォード(家族が全て)』と活躍を続け、実力派女優として確固たる地位を築いている。
 この新ドラマ『ヴァレ・トゥード』は1988年に放送されたオリジナルシリーズのリメイク版だ。脚本家アギナルド・シルヴァ氏によって書き下ろされた作品で、今なおブラジルのテレビドラマ史上最も優れた作品の一つとして評価されている。
 ブルーナが演じるスザナは、大手コンテンツマーケティング会社で働く若いキャリアウーマンだ。彼女は役作りのために長い髪をカットして、新しいヘアスタイルに挑戦した。
 彼女は「新しいビジュアルにとても満足していますが、祝うべき真の理由は髪の自然な変化です。これは私の人生の中で重要な自己受容の一歩を意味しています。20年以上も髪にストレートパーマをかけてきましたが、本来の自然なカールを取り戻せてとても解放的だと感じています。私は自分のカールを愛し、黒人系の母から受け継いだ貴重な遺産として大切にしています。この決断は、髪型のステレオタイプに対する抵抗でもあり、多様性が最大の魅力であるブラジルへの愛の表明なのです」と話した。
 この物語は、デジタルインフルエンサーになることを夢見る少女マリア・デ・ファチマ(ベラ・カンポス)が、家族の全財産を持ってリオに逃げ、コールボーイのセーザル(カウアン・レイモンド)と再会し、次第に犯罪の世界に足を踏み入れていくという展開から始まる。撮影は、パラナ州フォス・ド・イグアスで始まり、現在はリオで続けられている。

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