電気電子製品が29%の成長=エアコン生産量が世界第2位に

ブラジルは、エアコン生産で中国に次ぐ世界第2位に(© Bruno Peres/Agência Brasil)
ブラジルは、エアコン生産で中国に次ぐ世界第2位に(© Bruno Peres/Agência Brasil)

 連邦政府は17日、2024年のブラジルの電気電子製品の生産台数が1億1770万台に達し、前年比で29%増を記録したと発表した。この数字にはテレビ、冷蔵庫、コンロ、扇風機などが含まれる。特にエアコンの生産台数が顕著な成長を遂げ、前年比で38%増の590万台に達した。その結果、ブラジルはエアコン生産で中国に次ぐ世界第2位の生産国に浮上したと同日付G1など(1)(2)(3)が報じた。
 全国電気電子製品メーカー会(Eletros)のジョルジ・ナシメント会長によると、この好結果を達成した主な要因は二つあるという。一つ目は経済的な要因であり、昨年上半期において雇用の増加、インフレ率の管理、金利の引き下げなどが行われたことにより、製品がより手に入りやすくなったことが挙げられる。二つ目は気候的要因で、気温の上昇により、人々が快適さ、利便性を求めた結果、エアコンの需要が高まったと説明した。
 テレビやオーディオ機器などの黒物家電は、過去10年間で史上2番目となる1350万台が出荷され、前年比で22%増加した。一方、冷蔵庫、コンロ、洗濯機などの白物家電も、前年比17%の成長を見せ、1560万台が出荷され、コロナ禍以前のレベルにほぼ戻った。
 Eletrosは25年に5〜10%の成長を予測している。また、27年までに家電および電気電子機器分野における新事業と既存工業の拡大に対して、50億レアルの投資を計画している。
 戦略的な観点から、業界は競争力を高めることを目指し、連邦政府が24年1月に導入した「ブラジル新産業(Nova Indústria Brasil)計画」などの公共政策と連携し、エネルギー効率の向上、現代的な製品への需要促進、生産ラインの近代化、供給チェーンの強化、物流インフラへの投資、輸出促進を推進する予定だという。
 ナシメント会長は「我々は、公共機関と協力し、単に課題を克服するだけでなく、ブラジルの生産業における重要性を認識し、その強化を図っている」と締めくくった。

最新記事