SNSにより母と奇跡の再会=赤子の時以来35年振りに

再会を果たしたヴァネッサさん(左)とクリスチアーネさん(右)(18日付G1の記事の一部)
再会を果たしたヴァネッサさん(左)とクリスチアーネさん(右)(18日付G1の記事の一部)

 35年間会えなかった母娘が、たった一つのSNS投稿をきっかけに運命の再会を果たした――ヴァネッサ・シルヴァ・デ・ソウザさん(34)は、自分のルーツを知るためにSNSを活用し、実母クリスチアーネ・ダ・シルヴァさん(51)を奇跡的に探し出した。2人は1990年、母クリスチアーネさんが15歳の時、生後6カ月だったヴァネッサさんは、家族の判断で勝手に引き離され養子に出された。その運命の再会を18日付G1(1)が報じた。
 ヴァネッサさんの育ての親は、彼女が幼い頃から養子であることを伝えており、実母を探すことも常に支援してくれていた。ヴァネッサさんはSNSを通じて情報を発信する決意を固め、出生地シャルケアーダスの地名や誕生日、母親の名前「クリスチアーネ・ダ・シルヴァ」に関する情報を2月25日に投稿し、再会を希望する気持ちを伝えた。
 この一件の投稿は、ヴァネッサさんが予想していた以上に迅速な反応を呼び起こし、その日のうちに母クリスチアーネさんがコメントを寄せるに至り、ついにはメッセージを交わすこととなった。
 「若すぎるから」という理由で娘を手放さなければならなかった苦しみを、クリスチアーネさんは常に抱えて生きてきた。だが娘が自分を探していることを知り、心から喜びを感じた。彼女は30年以上にわたり、娘の行方を追い続けており、その思いは日々の生活の中で消えることはなかったという。
 SNSを通じたやり取りの後、母娘の再会は今月10日、リオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレ市で実現した。再会の瞬間、クリスチアーネさんは涙を流し、「間違いなく私の娘です。言葉にできないほどの感動で胸が高鳴っています。これから、今までできなかったことを彼女にしてあげられると思うと、胸がいっぱいです」と語った。ヴァネッサさんも長い年月を経て実母と再会できたことに、計り知れない喜びを感じていた。
 2人は初めて会った際に血液を採取し、DNA検査の結果が14日に明らかとなり、2人が本当の母娘であることが証明された。クリスチアーネさんは「私はこの瞬間を何年も待っていました。どう言葉で説明すればいいのか分かりませんが本当に素晴らしいです」と語った。
 2人はそれ以来頻繁に連絡を取り合っており、20日にはヴァネッサさんの誕生日を一緒に祝う予定だ。ヴァネッサさんは「今、私は新しい道を歩み始めた感じです。素晴らしい誕生日プレゼントをもらいました」と締めくくった。

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