
ブラジルのNPO団体「あしながブラジル」(アンドリュー・カストロ事務局長)は3月18日、サンパウロ市の同事務所にて、日本のNGO団体「あしなが育英会」が実施する日本短期留学プログラム「レインボーエクスチェンジプログラム」の参加者体験報告会を行った。
あしなが育英会は事件や事故、災害で親を亡くした学生の支援活動を行う団体。レインボーエクスチェンジプログラムでは遺児学生への国際体験機会の提供と世界各国の遺児学生同士の交流を目的に、日本への短期留学プログラムを提供している。
報告会では2月12〜25日の日程で同プログラムに参加したイゴール・サントス・ボテリョさん(22歳・ABC連邦大学、航空宇宙工学科3年生)の体験発表が行われた。
イゴールさんは子供のころに両親が離婚。父親は、イゴールさんが20歳の時、薬物治療施設でのリハビリ中に職員から暴行を受けて亡くなった。イゴールさんは大学からの広報メールで「あしながブラジル」の活動を知り、レインボーエクスチェンジプログラムへ応募。面接試験などを経て、約50人の応募者の中から留学生に選ばれた。
イゴールさんは「子供の頃から外国に対する憧れがあり、初めての外国旅行で日本へ行けて夢のようだった」と述べ、「父の死から立ち直れず、内に籠っていた時期もあった。この留学によって人との繋がりが戻り、自分の世界が広がった」と語った。
日本留学では東京、神戸、京都を巡った。東京では日野市にある、あしなが育英会の寮「心塾」で日本の遺児学生やインドネシア、トルコからの参加者と交流。互いの経験や人生に対する想いを共有した。神戸では阪神・淡路大震災記念・人と防災未来センターや神戸市立海外移住と文化の交流センターを訪問。京都では史跡を巡り、日本の歴史を学んだ。
イゴールさんは日本留学を振り返り、「様々な人と出会い、話をする中で、社会をより良い方向に変えることができると確信を持つことができた。関わった全ての人に感謝を伝えたい」と述べ、今回の経験を現在自身が取り組む地域英語ボランティア教育活動に活かしたいと話した。
レインボーエクスチェンジプログラムは来年も実施予定。募集情報はあしながブラジルのSNS上で告知される。