愛知県在住の秋山郁美さん(=本紙通信員、元本紙研修記者)は、デカセギ子弟の将来に強い関心を持っており、帰国後も折を見て取材を続けている。彼らが日本で生きていく上で、どんなことに希望を持ち、そして悩んでいるのか。日本という国で、進学や自分の将来を、どんな風に考えているのか。「架け橋の音楽」を目指して明るい将来像を語る二十一歳の細谷レックス・マーク賢治さん(三世)、ネイルアーティストへの夢に向かって進むムラヤマ・ナタリア・クリスチーナさん(17歳、三世)さんという二人の生き様を通して、移民百周年を迎えた今年、百年前と共通した何かが日本で起きているのかも知れない、と秋山さんは感じている。連載「分岐点に立つ若者たち、在日子弟の悩みと将来」は不定期で続く予定。以下、まずは第一部として三回分を掲載する。(編集部)