「人間守るものがあれば、恐くも淋しくもないものですよ」――。勝ち負け抗争の実行犯だったマリリア在住の日高徳一さん(82、宮崎)が自首後に収監、尋問を受けていた聖市ルス駅近くの元DOPS(政治社会警察)に先月、六十三年の時を経て訪れ、改めて当時の心境を語った。七歳で移住、十九歳で終戦を迎えた日高さんが命をかけて守ろうとしたもの、それは日本と皇室の尊厳だった。