連載小説=自分史「たんぽぽ」=黒木 慧=第9話
また、畑浦の部落では牧山の頂上まで四国八十八箇所を真似て石像が並んで、まんじゅうや人参の豆腐あえなどを係りの女の人達が振舞ってくれた。私はいつだったか、真新しい人絹のシャツを買ってもらって嬉しくてたまらなかった。その匂いが祭りのイメージと重なって今でも懐かしく想い出せる。この頃の記憶はまだいくつか思い出すこともあるかも知れないけれど、話を戦後に進めていこう。
戦後の食糧難と開拓事業
戦後、しばらくの食糧難は戦前以上でアメリカから〈ララ物資〉と言って救援食糧も入って来たが、日本国民の絶対量が足りず、特に私の家は貧乏で大豆粕やコーリャンの配給物、それに南...
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