連載小説=自分史「たんぽぽ」=黒木 慧=第29話
私は母に手紙を出す時、注文を付けた。ブラジルは皆、背が高い人が多いので、なるべく背の高い、そして仕事の出来る健康な人を送って下さいと書いた。私自身が背が低く劣等感に悩まされていたので、我が子孫にはこの様な劣等感を味合わせたくなかったからだ。私はこの写真と文面を見て「バンザーイ」と叫ぶところだった。身長一六〇㎝、体重六〇kgとあった。二本の丈夫な足が体を支えていた。彼女のこと、黒木美佐子は私のいとこだったのである。私と美佐子はいとことは言っても、殆ど知らなかった。特に彼女は私のことを、こんないとこがブラジルにいるなんて全然知らなかったそうだ。
私としては終戦直後...
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