小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=43
ランピオン
添島植民地は、面積約五〇アルケーレス(一アルケールは二万四千二百平米)の、ファゼンダ(大農場)とは言えない規模のもので、責任者の磯田の他、四家族で農場全体を切り廻していた。全部が日本移民の家族だった。その日は家財道具をそれぞれの場所に配置した。翌日、田倉を除いた律子たち三人は、磯田に案内されて受け持ちの耕地に出かけた。
以前の請負者が移転して、四ヵ月以上も放置されていたので雑草は一メートルのコーヒー樹を凌いで伸びている。
「ここの除草作業からはじめて欲しい」
「はい、お願いします。母も元気になったし、弟の浩二も手伝ってくれますから」
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