我れ、生まれ出づる国を訪れる2=ポルト・アレグレ=杉村士朗
空間
私の日本の思い出は、東京の思い出に尽き貧困の一語に尽きた。
戦後、日本が貧しかったばかりでなく、貧しい国のそのまた貧しい家庭に私が長男として生まれたからである。
だが、私は東京、すなわち私の過去に深入りすることを避けた。
思い出をたぐっていくと、何日いても時間が足りず、まだ感傷に惑溺してしまうような気がしたのである。
それにしても東京は実に不思議な大都会である。巨大な蟻塚の如く、人間が満ち溢れながら、清潔で秩序正しい、そして静寂でさえある。さらに、緑の美しい意外なほど優美な一面を持っている。
東京に3泊後、ブラジル出発前より楽しみにし...
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