ブラジル マンダカルー物語=黒木千阿子=(6)
こうして、みんなでてっぺんに辿り着いた時、マリーもカイオも大はしゃぎ。私は、幾つも重なり合った山々に向かって叫びました。
「ヤッホー!」「ヤッホー!」
山彦がすぐに応えてきました。
私は大喜びして、日本の山を思い浮かべながら、もう一度叫びました。
「アリガト!」、「アリガト!」
すると、山彦がこんなふうに聞こえてきたのです。
「ヨカッタネー!、オメデトー!」
それは、懐かしい祖国の匂いと、肌に染みついているあのふるさとを蘇らせてくれたのです。
山はだんだん深まって、耳を打つ蝉の合唱も最高潮に達しました。
と、青空と濃い緑の間から、ロバ...
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