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連載小説=自分史「たんぽぽ」=黒木 慧=第6話

21/06/2022

 中風のつねばあさんはいざり歩きしか出来ず、左腕は曲がっていて、右手で何とか食事は出来る位不自由な体であった。つねばあさんと菊次郎じいさんは昔から、二人共お酒が好きで、夏の日など、家の庭に何人も座れる位、大きなバンコを出して、その上に飯台を置き、この老夫婦が向かい合って夕食前に酒を汲み交わしているうちに、いつの間にか言い争いになるのが常であったそうだ。
 そんな時でも祖母、つねは自分のしたい気侭さ故か亡くなる前、十一年間、中風に苦しんだ、いや、それ以上に母、ぬいの看病は大変だった。畑仕事、金の工面、子供達の世話、体はくたくたに疲れ果てて床についても「おぬいよー」と...

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