連載小説=自分史「たんぽぽ」=黒木 慧=第19話
移住斡旋所から港のあめりか丸までバスでの移動である。初めて見る大阪商船あめりか丸の大きな船体にびっくりしながら乗船する。私達、丈夫な若者達は船の中では一番条件の悪い部屋ということになる。私は一番船尾の部屋の二段ベッドの下の部に寝ることになった。今から四十数日間、ここが私の住まいである。部屋の割り振りも東日本組と西日本組に分けてあり、私のベッドの隣は高知県出身者が多かった。一応、部屋の準備が終わると甲板に出て、見送る人達との最後のお別れをすることになる。私には誰の見送りもないけど、仲間の中には恋人が見送りに来ていて、私も磯田君の恋人に紅白テープの先を持って貰うことに...
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