小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=62
彼らは一本の大木に両側から斧を入れ、白いコッパを散らしながら駄じゃれとも媚びともつかない言葉を投げ合う。疲れを知らぬつわものどもである。一本の木に三分の二ぐらいの切り口をつけ、倒さぬまま次の樹木に移る。同じように次々と数十本の樹木に切り口を入れ、最後にその辺で一番大きな樹木に挑む。
浩二も手伝って四方から斧が打ち込まれる。彼らは左右どちらからでも斧を使う技を持っていた。リズミカルな斧の音があたりに谺し、白いコッパは威勢よく飛び散る。痛快な山のハーモニーだ。
王者として君臨していた大木も四人の男によって切りこまれ、やがてかしぎ出すと山男たちは申し合わせたよう...
Conteúdo exclusivo para assinantes
O restante deste artigo é exclusivo para assinantes. É necessário obter permissão para visualizá-lo.
認証情報を確認中...
Sobre acesso a artigos premium:
Assinantes PDF podem ler 1 artigo por mês, e assinantes WEB/PDF podem acessar todos os artigos premium.
PDF会員の方へ:
すでにログインしている場合は、「今すぐ記事を読む」ボタンをクリックすると記事を閲覧できます。サーバー側で認証状態を確認できない場合でも、このボタンから直接アクセスできます。