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小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=142

22/05/2024

 食べ物と言えば、三人は朝から何も食べていなかった。蛇の見物どころではない。早速レストランに入って、遅い昼食を注文した。食前に、カイピリンニャ(火酒にレモンを混ぜたもの)を飲んだ。強い酒が廻るとお互いに饒舌になった。
「アラプアンの町は大分過ぎたかな」
 とジョンは言った。
「アラプアンの町はジョンに未練の尽きぬところだったな。あの女、その後どうしているんだ」
 とジュアレースが聞いた。
「タニアか、その後は知らん。いい女だった」
 ジョンはコップを左手で廻しながら、何かを回顧している。
「お前たち、何の話をしてるんだ」
 田守は、少し伸びた髭を掻き...

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