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小説=「森の夢」=ブラジル日本移民の記録=醍醐麻沙夫=47

27/09/2024

 日本人労働者をすっかり気に入っているサルトリオだった。しかし、実際に日本人を動かすのは運平なのだった。
 彼にしてみれば、恩人に尽すのは当然だった。しかもサルトリオは彼がコーヒー園主になる道まで開けてくれるというのだった。
 〈コーヒー園主〉…。彼は胸の裡で呟いた。遠い遠い夢だと思っていた。雇人たちには目もくれず段は町に住んでこの国の政治まで牛耳っている〝農場主〟たち……。
 それをサルトリオは協力の条件として、最短距離の太い線で運平に結びつけて提示してくれたのだった。大農場の総支配人を勤めあげたサルトリオが見込み違いをする筈がなかった。また、嘘を言うはずも...

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