「もしブラジルが敵になったら」=想定作戦と現在をつなぐ影=大戦期の米軍北東伯侵攻作戦《記者コラム》
米軍「Plan RUBBER」で北東伯占領を想定
第2次世界大戦前夜、米国はブラジルが枢軸国側に傾く可能性を排除できないと判断し、「Plan RUBBER」という軍事行動想定を作成した。米OSS(戦略事務局)や陸軍情報部は、北東伯の港湾・飛行場・通信施設を徹底的に調査し、必要であれば米軍が先制的に拠点を確保する「限定的上陸」の可能性まで検討していた。
ナタール、レシフェ、フォルタレーザなどの海岸都市は、欧州アフリカと南米大陸を結ぶ〝海空の中継地点〟で、その戦略的重要性は当時から繰り返し指摘されていた。
結果的にPlan RUBBERは実行されず、米国は外交・経済援...
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