site.title

小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=47

05/09/2023

 和美の話を聞いていると、自分も少しは成長したとでもいうのか、何となく心に暖かいものを感じた。これが青春というものだろうか。
「和美さんと話していると、私にも心に触れる人がいたような気がする」
 律子は思いきって言った。
「それ、どこの人なの」
「一緒に配耕になった家族がいて、その中に隆夫さんという青年がいたの。恋人と言えるかどうか解らないけど……」
「その人、今、どこにいるの」
「解んない。不良家族ということで耕地を追われ、行方不明なの」
「何だ、そんなこと」
「それでいいの。私はまだまだ、家のために努力しなければならないから」
 それだけ話すと...

Conteúdo exclusivo

Conteúdo exclusivo para assinantes

O restante deste artigo é exclusivo para assinantes. É necessário obter permissão para visualizá-lo.

認証情報を確認中...

Sobre acesso a artigos premium:
Assinantes PDF podem ler 1 artigo por mês, e assinantes WEB/PDF podem acessar todos os artigos premium.

PDF会員の方へ:
すでにログインしている場合は、「今すぐ記事を読む」ボタンをクリックすると記事を閲覧できます。サーバー側で認証状態を確認できない場合でも、このボタンから直接アクセスできます。

Loading...