ぶらじる俳壇=160=広瀬芳山撰
グァタパラ 田中独行
予定無く鍬研ぐ朝や春の風
〔生涯を農に生きた作者が、もう引退した後も春の朝を鍬を研ぐという行いを続けている。作者の生き様を春の風が響き合い印象的な句となりました。〕
鳥の巣や妻が通れば口を開け
深しんと音無く明けし余寒かな
サンパウロ 児玉和代
暖かき手に手を預け横断路
〔交通の激しい道を渡る時、添えてくれた手を暖かきと表現しました。手に手を預けがこの句に暖かさを与えています。〕
愛猫の膝へのそりと恋知らず
雨音に許さるる如朝寝かな
イタケーラ 西森ゆりえ
百姓つ気生涯ぬけず花マンガ
〔この状況はよくあると思いますが、季語に花マンガをもって来たことで、急に色々な...
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