ぶらじる俳壇=167=伊那宏撰
麻州ファッチマ・ド・スール 那須千草
なにくそも踏ん張りも消え年の暮
〔一年の総決算とてやることが山積している年末。「何くそ!」と踏ん張り、それらすべてをやり通して新年を迎えていたのはつい先頃までのこと。加齢とともに気力も弱り、家族も離散してさみしくなると、それら年用意の事々はすべて億劫になり、怠りがちとなる。ましてや当国にはそのような年末の習慣はなく、世代が進むうちに日本人としての意識が薄れて、詰まるところ「どうでもよろし」と相成るのかも知れない。一つの文化の終焉が見えぬ形でこうして進行して行く。私たちは今その過程に立ち会っている事を自覚させてくれる句でもある〕
持ち...
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