Romances em Série
小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=76
「広島市に新型爆弾が投下されたと言う。ブラジルの新聞には二〇万以上の犠牲者と報道し、全市街地が焼け野...19/12/2023
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小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=75
浩二は、ニュースの受信源である短波放送を、一度、自分の耳で確かめたいと望んでいた。ある日の出荷トラッ...16/12/2023
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小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=74
頑固である割りに、すぐ自己批判、自己嫌悪に陥る浩二だった。屋外で暁を告げる鶏の声が聞こえる。天井の近...06/12/2023
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小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=73
「教育者みたいなことを言うじゃないか。俺たちは同じ立場にいる仲間だろう。その君がどういう権利をもって...28/11/2023
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小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=72
山路はシャツの袖で顔の脂汗を拭きながら皆を見渡す。永く運動部長で鳴らした男である。しばらく沈黙したが...15/11/2023
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小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=71
有村は警察署長と顔なじみなので、事が拗れぬように交渉してみると日本語で話す。戦時下で日本語使用は禁止...14/11/2023
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小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=70
そう考えた瞬間、浩二は、渾身のバネを効かせた鉄拳を相手の胸板に衝き込んだ。精一杯の一撃だった。が、映...01/11/2023
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小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=69
69 近所のものに経緯を知らせに行き、遅れた山路は馬で駈けつけてきて、狼藉者の前をふさいだ。先頭を歩...25/10/2023
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