マリエレ事件=「殺害命令者を知っている」=接種記録改ざん疑惑の容疑者

ボルソナロ前大統領らの新型コロナワクチン接種記録改ざんに関与した嫌疑で逮捕された容疑者の1人が、18年3月に起きたマリエレ・フランコ・リオ市議とその運転手のアンデルソン・ゴメス氏殺害事件の責任者を知っていると語っていたことが判明し、同件の捜査にも新資料が増えると3日付G1サイト(1)(2)(3)などが報じた。
連邦警察に押収された携帯電話の分析から、陸軍退役兵のアイルトン・バロス容疑者が、ボルソナロ前大統領元補佐官のマウロ・シジ中佐に送った音声メッセージで「殺害を命じたのは誰かを知っている」と語っていることが分かった。
この言葉は、同殺害事件への関与が疑われているマルセロ・シシリアノ元リオ市議は事件とは無関係で、政治的迫害の対象となったのだろうとの見解を述べた際に出てきた。彼は、「あの事件のことは全て知っている。殺害を命じたのが誰かもだ」という言葉で、元リオ市議は事件とは関わりがないという見解を正当化したという。
シジ容疑者は自分の妻や娘達のための接種記録発行後、元大統領とその長女の記録も改ざんしたと見られている。バロス容疑者はこの会話で、シジ容疑者の妻ガブリエラ・サンチアゴ・シジ氏の偽情報を統一医療保健システム(SUS)のシステムに登録するのを仲介したシシリアノ氏のため、在ブラジル米国領事に会う機会を作るよう依頼。元市議はマリエレ氏殺害事件に関与した疑いで、米国ビザ取得上の問題が生じ、解決のための助けを必要としていた。