タクラ氏「逮捕免除の賄賂払った」=今回は検察上層部を告発
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ラヴァ・ジャット(LJ)作戦の被告のひとり、タクラ・ドゥラン氏は9日、パラナ州連邦裁判所で供述を行い、パラナ州連邦検察LJ捜査班のカルロス・フェルナンド・サントス・リマ検察官(当時)が、オペレーター(両替商)から「保護料(みかじめ料)」として賄賂を受け取っていたと証言した。10日付フォーリャ紙などが報じている。
LJの捜査対象企業大手のオデブレヒトの担当弁護士だったタクラ氏は、セルジオ・モロ連邦地裁判事(当時)とつながりの深い弁護士から「逮捕を免除する」との約束で500万ドルの支払いを命じられ、その頭金のみを払ったと、3月に証言していた。
今回は、パラナ州検察のLJ主任だったデルタン・ダラグノル氏の元上司のサントス・リマ氏が、オペレーターに逮捕逃れのための保護料を払わせていたとの証言を行った。タクラ氏によると、支払いを行っていたのは中国系オペレーターのウー・ユー・シェン氏(2020年死亡)で、アントニオ・フィゲイレード・バスト氏なる弁護士の事務所を通じ、サントス・リマ氏に75万ドルを払っていたという。
タクラ氏によると、支払いは2016年の5~6月に、40万ドル、23万ドル、12万ドルの3回に分けて行われたという。「この支払いのため、シェン氏はクリチーバでは何も訴訟を起こされなかったが、リオで起こされたので裏切られた気分になったと後に明かしていた」とタクラ氏は語っている。
バスト氏はLJの主犯オペレーターのアルベルト・ユセフ氏の弁護士だ。ユセフ氏はLJで100年を超える実刑を科されたが、報奨付証言が認められ、数年で昼間の外出が認められるセミ・アベルトになっている。
同フォーリャ紙によれば、この証言について訊かれたモロ氏は「タクラ氏はすでに連邦検察庁が調査してお蔵入りになった案件を、証拠もなしに蒸し返しているだけ」と抗弁。サントス・リマ氏は「過去5年間に彼が言っていたこと同じ。何の証拠もなしに嘘をついている」を否定。バスト氏は「彼は亡くなった人の口からそれを聞いたのか?シェンが誰であるか知らない。毎日彼は新しい嘘をもたらす」とタクラ氏を中傷告発で訴える意向だ。
タクラ氏はスペインのマドリッドにおり、今回の証言はオンラインで行った。
(1)https://www1.folha.uol.com.br/poder/2023/05/tacla-duran-acusa-ex-procurador-da-lava-jato-de-receber-propina-citados-rechacam.shtml