国家輸出振興庁=裁判所が長官の就任無効化=英語力問う要件変更疑問視

連邦直轄区連邦裁判所のジアナ・ヴァンデルレイ判事が22日、国家輸出振興庁(Apex)のジョルジェ・ヴィアナ長官の就任を無効化する司法判断を下したと同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)(4)(5)(6)が報じた。
ヴィアナ氏は上院議員やアクレ州知事などを歴任後、今年1月にApex長官に就任した。だが、同氏は長官就任に不可欠な要件を満たしていないとするフラヴィオ・ボルソナロ上議(自由党)の要請を受け、就任無効化の司法判断が出た。
フラヴィオ氏が問題にした要件はApex長官が他国との交渉などを行うために不可欠な英語の運用能力だ。フラヴィオ氏はヴィアナ氏の英語力を疑うと共に、同氏が就任できるように内部規定の方を変更したApex評議会に対しても疑問を呈している。
ヴァンデルレイ判事は、Apexが英語の流暢さや上級レベルの運用能力という要件を撤回したことはApexの目的に反し、その恩恵を受けた長官就任も、目的の悪用にあたり、違法と判断した。
この決定はあくまでも司法判断で、ヴィアナ氏がビジネス会話において高度な運用能力を有していることを証明できればその職に留まることができる。司法判断では英語力証明のための期限を7月6日までとしている。
総弁護庁(AGU)は、原告側は訴訟提起に必要な手続き要件を満たしておらず、任命行為によって生じた損害も証明していないとして、第1地域連邦裁に控訴する意向だ。