VA航空=ブラジルで強い反発続出=サンパウロ市就航便のCMで
イギリスのヴァージン・アトランティック(VA)航空が流している、2024年から始まるロンドン~サンパウロ市間の就航を伝えるCMが「ブラジルへのステレオタイプを助長する」として強い反感を招いている。6日付G1サイト(1)などが報じている。
このCMはヴァージン・アトランティック航空が2024年5月13日から始めるロンドン〜サンパウロ市間の就航を知らせるもので、5日から同社のSNSで流れ始めた。
CMでは、同社の飛行機に乗った人たちが一斉にマラカスを振り始めると、それに導かれるようにカーニバルのダンサーたちが踊り始める。また、ブラジルは「サンバ、カイピリーニャ、ビーチ、美しい自然、歴史的建造物に満ちた国」と紹介する音声メッセージも流れる。
だが、これを見た伯人たちからは、ネット上で一斉に批判の声が上がった。「サンパウロ市には海はない」「これはリオのイメージだ」「ブラジルではマラカスはあまり使わない(メキシコなどでは一般的)」など、偏ったり間違ったりしたイメージに対する違和感が目立った。
このCMに出演した女優のジュリアナ・パエスはツイッターでフォロワーからの質問に答え、「あれはパンデミック前に撮影したのよ。楽しかったわ」としつつも、苦笑いの絵文字を添えていた。
リオ市のエドゥアルド・パエス市長は冗談めかして、「彼らはサンパウロ市ではなくリオ市を宣伝している。ヴァージン・アトランティック航空は虚偽で訴えられることになる」と語った上、「港湾航空相が彼らの行きたがっている場所(リオ)への直行便も認可してくれることを『愛情をもって信じている』。もちろん、その後はエアシャトルに乗って、素晴らしいサンパウロに立ち寄ってくれることもね」と述べている。