サンパウロ市＝バスの乗客と運転手が女性救出＝刃物で脅し性行為迫った男から

　サンパウロ市のバスの運転手と乗客が、路上で脅され、男性から強姦されそうになっていた女性を助けた映像が拡散され、話題となっている。８日付ＵＯＬサイト（１）が報じている。
　この映像は１０２３日午前６時３０分頃に起きた事件に関するもので、現場はサンパウロ市南部ヴィラ・ダス・メルセス区の大きな通りとそこから分かれた上り坂だった。
　複数の映像によると、バス通りを歩いていた女性は突如、赤いシャツを着た男性にからまれ、壁に押し付けられてカバンを取り落とした。男性は女性を刃物で脅し、「俺について来い」と命じ、性行為を迫った。
　その時、１台のバスが通りかかった。男性は女性に抱き合っているようにふるまわせようとしたが、不審な動きに気付いた運転手は、被害者が助けを求めるような視線を送ったのに気づいた乗客の叫びを聞いてバスを止めた。
　バツの悪さを感じた男性は女性を連れて角を曲がり、バスから離れようとしたが、十字路でバスを止めたバスの運転手と停車を求めた女性乗客がバスを降りて後を追うと、別の男性乗客も続けてバスを降り、女性を男性から引き離した。
　女性乗客が被害者をかばってバスに戻るのを見た加害者はその場を立ち去り、女性は事なきを得たが、運転手によると、女性はひどく動揺していたという。
　被害者の女性は取り調べに対し、「仕事に行こうとしていたらいきなり襲われた」と語っている。警察は現在も加害者の男性の捜査を続けている。