BYD=ブラジル・リチウム企業買収か?=MG州の鉱山巡り争奪戦も
中国の電気自動車大手の比亜迪汽車(BYD)がブラジルのリチウムの企業の買収に向けて現在交渉中であることが明らかになった。14日付フォーリャ紙(1)が報じている。
BYDブラジルのアレッシャンドレ・バルディ社長によると、交渉中の企業は評価額29億ドル(143億レアル)のシグマ・リチウム社で、買収かジョイント・ヴェンチャーの形で、リチウムの供給を確保しようとしているという。
シグマ・リチウムはミナス・ジェライス州に、電気自動車のバッテリーの生産に不可欠なリチウムの埋蔵量がブラジル一とされる鉱山を有している。同社によるリチウムの精製・販売は昨年からで、昨年2月には米国の世界的大富豪イーロン・マスク氏が視野に入れたとの報道もあった。シグマ側はテスラ社からの販売提案を評価していると発表したが、締結には至っていなかった。
BYDは同じく米国の富豪ウォーレン・バフェット氏の投資大手バークシャー・ハサウェイのバックアップを受けており、昨年、テスラを抜いて電気自動車の世界最大手となっている。
BYDはバイア州カマサリにアジア以外では初の自社工場を建設中で、ブラジルでの注目度が上がっていた。