ピニェラ氏急死=歴代ブラジル大統領が追悼=「偉大な指導者失った」

【既報関連】6日にヘリコプターの墜落事故で急死したチリのセバスチアン・ピニェラ前大統領に対し、ルーラ大統領などが追悼の意を表明している。6日付G1サイト(1)、メトロポレス(2)、UOLサイト(3)などが報じている。
ピニェラ前大統領急死の報に、ルーラ大統領はXを使い、「驚いているし、悲しい。良好な関係を築いていただけに」と書き送り、その突然の死を惜しんだ。
ルーラ氏が労働組合からのたたき上げなのに対し、ピニェラ氏は米国のハーヴァード大卒で国を代表する企業家、富豪出身と対照的な経歴で知られている。だが、「お互いが大統領だった時代も、大統領を離れた時期も、常に良い関係だった」と振り返っている。ピニェラ氏はルーラ氏の第2期政権の最後の年に大統領に就任している。
ジウマ政権時代の副大統領時代から交流のあったテメル元大統領はピニェラ氏に対し、「ラテン・アメリカの政治のシナリオを作った人」「その知性と気品、熱意でチリを2度率いた。ラテンアメリカは偉大なリーダーを失った」との言葉でその功績をたたえている。
第2期ピニェラ政権のほとんどで任期が重なったボルソナロ前大統領は、「両国の発展と国民の幸福において仲間だった。チリの兄弟たちにとっては埋められないほどの痛手だ」「ピニェラ氏の遺族や友人、また、心に神と愛国心と家族と自由を抱いている全ての人々に神が深い慰めを与えてくださいますように」と語った。
チリのガブリエル・ボリッチ大統領はかつて、学生運動のリーダーとしてピニェラ氏と対立した立場にあったが、追悼に際しては、遺族への慰めを求める言葉と共に、「彼は最初から民主的で、国にとって最善だと信じるものを心から追及していた」との言葉で哀悼の意を表した。また、全国的に3日間の喪に服すことを宣言している。