ブラジルとフランスで20の二国間協定締結=メルコスルとEUのFTA合意はまだ

フランス訪問中のルーラ大統領は5日の首脳会談後に、ブラジル・フランス戦略的パートナーシップ行動計画に含まれる20の二国間協定を署名した。ただし、メルコスルとEU間の自由貿易協定(FTA)に関するフランス側の合意は取り付けれらず、ブラジルとフランス双方の農民同士の話し合いの場を設けることなどを再提案するに止まった。

とはいえ、ブラジルのヘリブラス社工場でのヘリコプター製造での合意が成立。6日のブラジル・フランス経済フォーラムでは5年間で1千億レアルの投資の約束を得るなどの成果を上げた。(1)
ブラジル・フランス経済フォーラムで大型投資の約束を得たことで気をよくしたルーラ大統領は7日、中国や日本を訪問した時に得た投資の約束なども引き合いに出して、投資獲得は外遊の効果で、ブラジル大統領にはブラジルと外国の企業家達の対話の場を創り、ビジネスを拡大する責任があるとも強調した。
フランスはブラジルに対し、世界で3番目となる663・4億ドルの直接投資を行っている。大統領府では、同国企業は1千社以上がブラジルで活動しており、50万人以上の直接雇用をもたらしていると見ている。
なお、実りの多い旅は9日の国際警察(インターポール)本部訪問をもって終了した。ルーラ氏は事務総長がブラジルの連邦警察官であることはブラジルへの信頼感の表れであるとし、犯罪撲滅に向けた協力強化などを強調した後、帰国の途に着いた。(2)