《特別寄稿》老年の武器は徳、この世は仮りの宿=哲人キケロの『老人論』から学ぶ=サンパウロ市ビラ・カロン在住 毛利律子
日本社会の迷妄の根本的原因は老人たちにもある
ここ数年、日本から流れてくるニュースには、耳を疑うような、悍ましい事件がとても多いと思う。直近に起きた、老々介護の66歳息子による「散弾銃立てこもり医師殺害」事件は、「迷妄する高齢化社会の現実」を突き付けられた恐ろしい事件であった。
この犯人は、「死んで一日経った91歳の母親に蘇生措置をして生き返らせろ」と求めた。40代の在宅医療専門の医師がそれはできないことだと説明すると、医者を猟銃で撃ち殺し、そのチームスタッフを巻き添えにした。
文明社会の高齢者は、最新高度医療で「死んだ人」を生き返させることができると錯...
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