《サンパウロ州》ダテナが上院選出馬断念=州知事選候補に大きな影響

6月30日、サンパウロ州選出上議選の有力候補と目されていたニュースキャスターのジョゼ・ルイス・ダテナ氏が出馬断念を正式に宣言した。これにより、同氏とシャッパ(連立名簿)を組む予定でいたボルソナロ大統領のサンパウロ州知事候補タルシジオ・デ・フレイタス氏の計画に狂いが生じた。6月30日、1日付現地紙、サイトが報じている。
ダテナ氏はこの日に生放送されたバンデイランテス局の自身の番組「ブラジル・ウルジェンチ」の冒頭で、「上院選には出馬しない」と正式に宣言した。ニュースキャスターとして絶大な人気を誇り、上院選の世論調査では圧倒的に1位の人気だった。今度こそ政界進出かと話題になるのは、これが5回目。今までサンパウロ市市長選やサンパウロ州知事選などで出馬が取り沙汰されていた。
ダテナ氏の決断に打撃を受けたのはボルソナロ大統領だった。この発表の数時間前、ダテナ氏と会談したことをツイートで明かしたボルソナロ氏は、「ダテナ氏を支持する」という、タルシジオ氏とダテナ氏のシャッパが結ばれたと思われる発言を行ったが、ダテナ氏自身によって否定された形となった。
これにはタルシジオ氏も面食らった。同氏はダテナ氏の出馬断念を嘆き、さっそく代わりの上議候補探しに着手している。候補としてはパウロ・スカッフィ氏(RP)やマルコ・フェリシアーノ氏(自由党・PL)の名前が挙がっている。
また、ダテナ氏の辞退でタルシジオ氏とのシャッパを前向きに考えていた社会民主党(PSD)が撤退する可能性が生じ、サンパウロ州知事選出馬を望み、同党の支持を欲しがっていたマルシオ・フランサ氏(ブラジル社会党・PSB)の出馬の可能性が残された。同氏はフェルナンド・ハダジ氏(労働者党・PT)をサンパウロ州知事選候補としたシャッパで上議選出馬を望まれている。
同日発表されたダッタフォーリャのサンパウロ州知事選の世論調査では、ハダジ氏が28%で1位、フランサ氏が16%で2位、タルシジオ氏が12%で3位、現知事のロドリゴ・ガルシア氏(民主社会党・PSDB)が10%で4位だった。