《ブラジル》ルーラがシャッパと左派連合を発表=大統領選への抱負も語る

9日、サンパウロ州ジアデマでルーラ氏(労働者党・PT)の大統領選へのシャッパ(連立候補名簿)と、左派連合「ヴァモス・ペロ・ジュント」が正式に発表された。9、10日付現地紙、サイトが報じている。
9日午前中に約3時間かけて行われたイベントには、ルーラ氏をはじめ、副候補のジェラウド・アウキミン氏(ブラジル社会党・PSB)、サンパウロ州知事候補のフェルナンド・ハダジ氏(PT)、上議候補のマルシオ・フランサ氏(PSB)らが顔を揃えた。この日は、サンパウロ州知事選の出馬を断念し、上議候補としてハダジ氏とシャッパを組むことを決めたフランサ氏の披露の場でもあった。
元サンパウロ市市長のハダジ氏は18年大統領選でルーラ氏が出馬断念した際の大統領候補で次点。フランサ氏はアウキミン氏がサンパウロ州知事時代の副知事で、短期間知事を務めた後の18年サンパウロ州知事選で次点の実力者で、サンパウロ州で強力なシャッパが実現することになる。
会場には国内の左派の代表たちもつめかけた。すでにPTと連立(フェデラソン)を組むことを発表しているブラジル共産党(PCDoB)や緑の党(PV)だけでなく、PSB、社会主義自由党(PSOL)、レデ、連帯(SD)の政治家も顔を揃え、これらの政党で「共に行こう」という意味の連合「ヴァモス・ペロ・ジュント」を組むことが発表された。
この式の席でルーラ氏は、「私の大統領時代に飢えは終わらせたはずだったが、現在、3400万人の人たちが貧困にあえぎ、1億500万人の人が食生活に困っている」「生産性が問題ではなく、金がないのが問題。その金の不足は失業者の増大から来ている」とし、ボルソナロ政権の経済政策を批判した。ルーラ氏はボルソナロ氏のバラマキ政策や、電子投票を疑問視していることなども皮肉交じりに批判した。
ルーラ氏は「もし当選したら、最初に大統領に就任した2003年よりひどい状況の国政を受け持つことになる」と話したが、「問題解決はそこまで難しくない」と語った。