《サンパウロ州》ガルシア州知事が副候補めぐりサンパウロ市市長と対立?=MDB側の候補が意に沿わず

ロドリゴ・ガルシア・サンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)の陣営が、サンパウロ州知事選の副候補選びをめぐり、リカルド・ヌーネス・サンパウロ市市長(民主運動・MDB)がタルシジオ・デ・フレイタス氏(共和者・RP)を支持しないかを恐れているという。18日付現地紙が報じている。
ガルシア氏はサンパウロ州知事選の世論調査で、1位のフェルナンド・ハダジ氏(労働者党・PT)を追う二番手の座をタルシジオ氏と争っている。両者にとっては特に保守、中道派の票が欲しいところだ。
その対策の一つとしてポイントとなるのが副候補選びだが、この点でガルシア知事とヌーネス市長が対立する可能性があるという。事の発端はMDB側がガルシア氏の副候補に同党のエジソン・アパレシード氏を据えることを譲らないことだ。MDB側はアパレシーダ氏を副に据えることは以前からの約束だったと主張しているが、ガルシア氏は「それはブルーノ・コーヴァス氏との間に交わされた約束だ」と難色を示しているという。
つまり、前サンパウロ市市長でPSDBサンパウロ州地区の大物だったコーヴァス氏が自身の一存で決めていたということだ。コーヴァス氏は在任中の2021年に癌のため、亡くなっている。
だがガルシア氏は、今回の選挙で当選すれば2026年の選挙のタイミングでサンパウロ州知事を退きたいと考えており、そのときに知事に昇格する副知事が自身の意に沿わないことを嫌っている。
一部報道によると、ガルシア氏は選挙後にすぐ、昨年まで所属していた民主党(DEM)の後継党・ウニオンに再移籍する意向で、そこで2026年の大統領選を狙っているとも報じられている。
これに対してヌーネス市長も、ボルソナロ大統領の候補のタルシジオ氏支持の可能性があるという。ヌーネス市長と元インフラ相だったタルシジオ氏との関係は、同市長がカンポ・デ・マルテ空港の聖市の負債問題を解決して以来、良好と言われている。