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《リオ州》PTが州知事選で迷い=フレイショ推薦が規定路線だが=上議候補モロン氏に難色

2022年7月23日

21日のPSBリオ支部のシャッパ発表式(PSB)
21日のPSBリオ支部のシャッパ発表式(PSB)

 リオ州知事選での支持を巡り、ルーラ元大統領の労働者党(PT)が、マルセロ・フレイショ氏(ブラジル社会党・PSB)とのシャッパ(連立名簿)を推すか、エドゥアルド・パエス・リオ市長(社会民主党・PSD)の援助を得るべく、同市長の推す候補とシャッパを組むかで意見が割れている。21、22日付現地紙、サイトが報じている。
 PTとPSBは今回選挙で国レベルの連立(フェデラソン)を組む予定だったが、知事選で話がまとまるのに時間がかかった州があり、成立しなかった。ただ、知事選で最も大事なサンパウロ州知事選で懸案だった、サンパウロ州元知事のマルシオ・フランサ氏(PSB)が支持率1位のフェルナンド・ハダジ氏(PT)の上議候補に回ることが決まり、 同州知事選への体勢は整った。
 だが、PTとPSBはリオ州知事選を巡る問題を解決できていない。当初の予定ではPTがPSBのマルセロ・フレイショ氏を推すことが規定路線だったが、これがうまくまとまっていないのだ。
 その理由は、フレイショ氏と組む上議候補にある。PSB側は同州で高い人気を誇るアレッシャンドレ・モロン下議の上議選出馬にこだわり、21日に正式発表まで行った。
 だが、PT側はこの日にサンパウロ市でルーラ氏の大統領選出馬を正式発表したにも関わらず、グレイシ・ホフマン党首は「リオ州知事選でわが党が最優先するのはPSBだが、上議候補に関してはまだ話し合いを行っている」と発言した。それは、同党のアンドレ・セシリアーノ同州州議を推したいためだ。PTはモロン氏が「ラヴァ・ジャット作戦の熱心な支持者だった」ことを嫌っている。
 同作戦により、ルーラ氏は収賄容疑などで実刑判決を受け、2018年の大統領選出馬を逃した。また、「ラヴァ・ジャット支持者」のイメージは、フレイショ氏の前所属党である社会主義自由党(PSOL)のような急進左派政党支持者への受けが良くない。
 また、PTリオ支部内には、フレイショ氏への支持を快く思っていない勢力が当初から少なからずあった。それは、フレイショ氏にPSOLの過激なイメージが強いためだ。同氏は2016年のリオ市長選で決選投票まで進み、次点となっているが、PTリオ支部のワシントン・カカー副支部長などは、「典型的なC、Dクラス向けの候補で、支持に限界がある」という見方をしている。
 フレイショ氏を懸念する勢力が欲しいのは中道票だ。このため、ルーラ氏やジウマ氏が大統領時代に懇意だったエドゥアルド・パエス・リオ市長(社会民主党・PSD)の支持を欲しがっている。彼らはパエス氏がリオ州知事選で推す予定のロドリゴ・ネーヴェス氏(民主労働党・PDT)とシャッパを組むことを諦めていない。
 現時点のリオ州知事選の世論調査では、現職でボルソナロ大統領の推すクラウジオ・カストロ氏(自由党・PL)とフレイショ氏がほぼ互角だ。リオ州をはじめとする南東部は大統領選でもルーラ氏とボルソナロ氏の勝敗の鍵を握る地域とみられている。


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