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《ブラジル》ペトロブラス第2四半期の純益543億レ=配当金878億レは新記録=政府の要請受け前倒しで払う

2022年7月30日

ペトロブラス(Fernando Frazao/Agencia Brasil)
ペトロブラス(Fernando Frazao/Agencia Brasil)

 ペトロブラス社が28日、第2四半期の純利益は543億レアルで、878億レアルの配当金を払うと発表したと28、29日付現地紙、サイトが報じた。
 第2四半期の結果は当該期におけるブレント原油の国際価格上昇や同社の業績回復努力を受けたもので、資金繰りは非常に強固である事を示している。セピア、アタプの両油田での共同参加契約による142億レアルのキャピタルゲインの影響も大きい。
 経常純利益は450億レで、利息・税金・減価償却及び償却前の収益(EBITDA)が前期比で27%増の993億レアル、フリーキャッシュフローが同57%増の634億レアルに増えた。
 財務担当理事のロドリゴ・アラウジョ・アルヴェス氏は、この結果は同社の回復力と堅実さを示すもので、価値創造という方針が持続可能な結果を生み出す事ができる事も明らかにしたと強調した。
 配当金は、普通株式及び優先株式1株あたり6・73レアルとする事や第2四半期には773億レアルの税金や納付金を収めた事も明らかにした。今年に入ってからの納税額は約1470億レアルで、昨年上半期より92%増えている。
 他方、第2四半期の配当金額が決まった事で、上半期の配当額は計1363億レアルとなった。第1四半期の配当金の内の320億レアルは7月までに最大株主の国に支払われている。第2四半期分の252億レアルも8月31日と9月20日に支払われる予定だ。
 規定では、総負債額が650億米ドル未満なら、営業キャッシュフローと固定資産及び無形資産取得(投資)との差額の60%を株主に分配できる。会社の財務的持続可能性が維持されている時は特別配当を支払う可能性もありうる。
 本来の配当金の支払いは来年だが、政権最終年の基礎的収支を黒字で終わらせるため、経済省が公社や公的銀行に配当金の前倒しを要請した事で、8月と9月に支払う事になった。
 8月からは社会保障のアウシリオ・ブラジル増額や新アウシリオ(補助金)の支払いを始めると約束したボルソナロ大統領にとって、「儲け過ぎ」と批判し続けてきたペトロブラスからの配当金は再選に向けた貴重な〃軍資金〃といえる。


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