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《ブラジル》父の日商戦は72・8億レ?=昨年比で5・3%増見込む

2022年8月11日

父の日で売上増を見込まれる靴屋(Rovena Rosa/Agencia Brasil)
父の日で売上増を見込まれる靴屋(Rovena Rosa/Agencia Brasil)

 全国財・サービス・観光商業連合(CNC)が9日、「父の日(14日)商戦」の売上は、昨年同期を5・3%上回る72・8億レアルに達するとの見通しを発表したと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
 CNCのジョゼ・ロベルト・タドロス会長は父の日は小売業者にとって4番目に大切な商機とした上で、「高インフレの中だが、勤続期間保障基金(FGTS)の引き出し許可や年金・恩給受給者への13カ月給の前倒し支給、生活扶助のアウシリオ・ブラジルの受給者と受給額の増加といった特別な要因による資金流入で売上は伸びる」との見通しを明らかにした。
 同氏によると、地理統計院(IBGE)が発表した5月の商業月次調査(PMC)の結果は既に、同月の小売販売はパンデミック前の2020年2月を3・9%、昨年8月は3・0%上回っていたとう。
 また、CNCのエコノミストのファビオ・ベンテス氏は、パンデミックが収束に向かっている事が今年の父の日商戦の見通しを押し上げていると説明。また、「コロナ禍で生じた損失は実質的に回復した」とも述べた。
 CNCがGoogleを使って調べた数字によると、7月末現在の消費者の人出は、パンデミックが始まる前よりも1・7%増えているという。2021年同月はパンデミック前よりも12・4%減、2020年同月は35・9%減だったから、人出は急速に回復している。
 今年の父の日商戦では、売上見込みだけでなく、雇用も増えている。CNCは、父の日商戦のための雇用増は1万8500人と見ているが、この見通しが確認されれば、2014年の2万300人に次ぐ雇用増となる。
 雇用増を牽引しているのはスーパー&ハイパーマーケットの8200人や服飾店の7800人だという。小売店の一時採用者の平均給与は1638レアルで、昨年同期より1・2%増えている。
 インフレ高進で、父の日商戦でよく出る商品の価格は昨年同期比で8・6%高くなっているという。この上げ幅は2016年以来の高率だ。調査した13品目中、コンピューターだけは昨年より安くなっていたが、その他は、衣類21・9%や運動靴18・2%、酒類17%のように軒並み上がっている。
 父の日商戦でよく出る品の内、靴とアクセサリーはコロナ禍前まで回復しておらず、5月の売上は20年2月を7・7%下回った。
 CNCは、今年の父の日商戦では靴やアクセサリーが31・8億レアル(43・7%)を占めると見ている。その他は、日用品や電化製品の12・4億レアル、香水や化粧品の10・7億レアルと見込まれている。
 地域別の売上は南東部が過半数を占める見込みだ。具体的にはサンパウロ州23・3億レアル、ミナス州6・627億レアル、リオ州6・125億レアルと見られており、南東部だけで51・3%を占める見込みだ。


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