連載小説=自分史「たんぽぽ」=黒木 慧=第37話
コチア青年移住から十年間の日伯の出来事
私達の移住して来た昭和三十年(一九五五年)ごろは戦後十年目で日本も敗戦のどん底から朝鮮戦争の特需景気などもあり、徐々に国力をつけて来つつあった。私が出発前に東京に数日滞在したころは街角のテレビ屋さんに人だかりが出来てプロレスの力道山にヤイヤイと応援していた。又、東京の暑い舗道をヴォルクスワーゲンのカブト虫車が騒音を上げて走っていた。私達の着伯後、″富士山の飛魚〟古橋・橋詰・浜口のトリオが世界の水泳界を席巻しブラジルにも来た。美佐子が花嫁来伯したころは、ミスユニバースの伊東、そして、当時の皇太子様と美智子様の御成婚の...
有料会員限定コンテンツ
この記事の続きは有料会員限定コンテンツです。閲覧するには記事閲覧権限の取得が必要です。
認証情報を確認中...
有料記事閲覧について:
PDF会員は月に1記事まで、WEB/PDF会員はすべての有料記事を閲覧できます。
PDF会員の方へ:
すでにログインしている場合は、「今すぐ記事を読む」ボタンをクリックすると記事を閲覧できます。サーバー側で認証状態を確認できない場合でも、このボタンから直接アクセスできます。