連載小説=自分史「たんぽぽ」=黒木 慧=第46話
破産状態からやっと立ち直る
一九七〇年になって、少しづつは経営も楽になりつつあったけど、借金の重圧はまだ体に重かった。それでも少しづつでも返済に努め、一九七四年頃に何とか世間に申し訳できる程に経営が落ち着いてきた。
破産してから七年間余、苦しい暗闇の時代だった。何とか食べ物はあったけど子供達の送迎の車が欲しかった。そんな時おんぼろでも動きさえすればよいと言って、買ったのがガタガタのねずみ色のコンビ車だった。一部が落ちそうにしていた。それでも嬉しかった。でもすぐに動かなくなり、次にはダルフィン印の、これもおんぼろ車を買った。イビウーナの町に用事に行った時...
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