連載小説=自分史「たんぽぽ」=黒木 慧=第58話
私達はその日から毎日二席を運び、三月二十五日におさづけを頂き、天理教に入信したのである。この事を誰よりも喜んだのは母ぬいであった。
また、話を少し前に戻して、天理市滞在一週間の間にぬいの母さんが育てて来た三人の娘、智英(ともえ)、郁子(いくこ)、美津子(みつこ)に大変お世話になった。次女の郁子も藤岡良一君と結婚して、長男の一也が生まれていた。良一君は近くの電気製品の店で働いていた。三女の美津子はその母、いしのさんゆずりの美人、明朗で彼女のギターに合わせて皆で歌った。
二〇日の日はその皆が天南荘に集まり、山岡宗喜若会長の司祭で祖先供養の月次祭(つきなみさい)...
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